新風を巻き起こしていることが人気の要因だと言われている。その若い棋士たちは、コンピュータと対戦することで めきめき力をつけている。
昔は人と対戦することで呼吸や間合いを学び、力をつけていったものだった。
今は、対戦するコンピュータも、かなり進化したそうで、
チェスは、もう、コンピュータがチャンピオンになって久しくなった。
囲碁や将棋も遠からぬ先に、コンピュータが勝りそうでもある。
生身の人間との対戦となると、棋の理論だけではなく、
ちょっとした心理面でのバイアスが、大きく勝敗を左右する。
棋士の心理的要因も見逃せない。
心理面と言えば、経済学を心理学的要因を加味して捉えようという
『行動ファイナイス(behavioral finance)』と呼ばれる学問が研究されている。
それは、
「これまで『効率的市場仮説』の前提の上に理論が構築されていたが、ほとんど外れるのは何故か?」
を探っていく理論でもある。
経済そのものが、合理的に運んでいけば、すべての人が豊かになる。
ところが、世の中はそのような、循環になっていない。
むしろ、「経済格差」が広がり、
格差に反対するデモがアメリカに端を発して、世界を経巡っている。
実経済はどうも理論通りに進まず、
非合理的行動に至る道のりをいつも歩まされているようだ。
それを、心理学的バイアスのせいで、狂いが生じると解く。
政治もそのバイアスのせいか、思った通りに進まない様相が強い。
実際に、経済も政治も、評論家と呼ばれている人が自己の理論を唱え、
もっともらしいことを言っているが、
そのようになった例は、数えるほどしかないと考えた方が良い。